家系図作成には大きく分けて2つのパターンがあります。
⑴ 過去→現在に調べる方法
1つ目は、過去から現在に降りてくる方法です。過去から調べ始める方法は、歴史的史料や、家の歴史について情報量が多ければ多いほど有利になります。ご先祖様の情報が全くない場合、過去から調べる方法は向いていません。
⑵ 現在→過去に調べる方法
2つ目は、現在から過去にさかのぼる方法です。情報の鮮度と信頼性が高く、また取り組みやすいのが魅力です。現在、家系図作成を行う流れの9割はこの方法だと言っていいでしょう。より正確に効率良く調べられます。
家系図ラボでは、今から過去に向かって歴史を紐解く方法で家系図作成の解説を進めていきます。また家系図作成においては、同じ方法で一度に何百年も調べることは不可能に近いです。時代背景によって、調査方法が異なります。そのことをしっかりと把握しておきましょう。
家系図作成の全体像
では家系図作成の大まかな流れを説明します。家系図作成は大きく分けると3ブロックに分けることができます。
1ブロック目
まずは戸籍で分かる情報を可能な限りさかのぼります。
現在取得できる一番古い戸籍は、明治19年以降に作られた戸籍になります。ですので一番優先してやることは、直系の戸籍をさかのぼり、この明治19年式戸籍までたどり着くことです。この戸籍を取得できると、そこにはおそらく江戸時代末期のご先祖様の名前があると思います。
まずここが家系図調査の1ブロック目になります。一般的に戸籍で分かるご先祖様の情報は約150年~200年ほどです。
2ブロック目
2ブロック目は過去帳や古文書の調査、現地調査がメインになります。
ここで大切になってくるのが、一番古いご先祖様の戸籍情報です。一番古い戸籍に書いてある住所が、あなたと家のルーツとなっている土地の可能性があり、そこに本家や菩提寺が存在する可能性があるからです。
2ブロック目からは、確実に資料が存在する保証がないので、一般的な家では家系図作成の難易度が格段に上がります。菩提寺や本家の特定に始まり、過去帳などの有無、閲覧できるかどうかなど、一筋縄ではいかないことばかりです。ここで調査できる範囲は、良くて約400年前くらいまででしょう。戸籍以前の家系図作成に関しては長い目で取りかかる必要があります。
3ブロック目
3ブロック目は主に戦国期以降を指します。この時代の調査に関しては、そもそも家系図に関する資料が圧倒的に少ないため、より難易度が上がります。
多くの方が2ブロック目までの調査で一つの区切りと満足されるようです。当然ですが、2ブロック目を抜かしていきなり3ブロック目を知ろうとしても無理があります。歴史はつながりの連続です。2ブロック目で得た情報があってこそ3ブロック目のヒントになります。3ブロックあたりはライフワークとして楽しんで考えられると良いでしょう。
まとめ
・家系図作成のスタートは、戸籍調査から
・時代によって、調べる方法が違ってくる
・古い時代ほど、正確な情報が少ない
おおまかは全体像は把握できたでしょうか?家系図作成の第一歩目は戸籍の取り寄せから始まります。まずは150年~200年前までの1ブロック目の作業に取りかかりましょう。