戸籍を読み解くうえでは、前の明治31年式戸籍と大きな変化はありませんが、戸籍のフォーマットは変わっています。現在残っている大正4年式戸籍は除籍簿、または改製原戸籍になります。
大正4年式戸籍のフォーマット
改正前の明治31年式戸籍と同時に導入された「身分登録簿」が作業のわずらわしさからわずか数年で廃止され、大正4年式戸籍より、戸籍のみに一本化されました。
家族ひとりひとりに戸主との関係性や両親の名前、生年月日が記載されるようになり、前回よりも内容が詳細になりました。上記の戸籍を見てもらっても分かると思いますが、一枚の半分が戸主に関しての情報です。また、前回のフォーマットであった「戸主ト為タル原因及び年月日」の項目欄も廃止され、戸主の事項欄にまとめて記入されるようになりました。
「日本式」最後の戸籍
大正4年式戸籍を最後に、江戸時代から続いてきた戸主や家督相続など「家制度」の風習、文化は終わることになります。ここまでの戸籍を読み解くためには、制度自体が違うことを意識しておくと、スムーズにまとめることができます。